Case Study

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家庭用コンシューマ向け製品
ホーム画面のグラフィック提案

競合他社を含む市場の動向とUI/UXトレンドを調査・分析。
その結果を踏まえて、フラッグシップモデルとなる
次期製品の画面デザイン提案を行いました。

要件

・競合他社の特徴や傾向について、客観的視点で調査・分析を行う

・フラッグシップモデルの高級感が伝わるグラフィックを開発する

・高齢者でも受け入れやすいUI/UXをデザインする

STEP1

競合他社のUI/UXを調査・分析

コンシューマ向け製品のフラッグシップモデル開発において、競合他社のグラフィックを調査・分析し、新たな画面デザインを提案することが私たちのミッションでした。

まずは競合製品の画面デザインの特徴やUXUIの傾向をWebサイト、ユーザーマニュアル、製品レビュー、デザインガイドライン、広告媒体などのデスクリサーチを行い、考察を交えてまとめました。また本製品の対象ユーザーがリタイア世代であることから、高齢者が利用する製品のUI(スマートフォンや家庭内の機器など)も参考として情報を集めました。

さらに、製品に組み込まれるオンラインのコンテンツ提供サービスもあるため、サブスクやオンラインショッピングの事例などからサービスUX/UIの調査も行い、広範な情報を調査資料として用意しました。

競合他社のUI/UXを調査・分析

STEP2

現行製品のフィールドリサーチ

競合他社については、デスクリサーチでできる限り広い範囲の調査を実施し、デザインの背景やUXUIのトレンド傾向などを把握しました。

さらに製品開発においてお客様の製品の良い部分を残しつつ、新たなUXUIを実現するべく、実際に利用している方の声を聞くために、販売店や専門店での対面リサーチを行いました。

それにより、親しみやすさ/クリーンでシンプルな印象/充実した機能などの評価を聞くことができ、調査の内容の質を向上させることができました。

現行製品のフィールドリサーチ

STEP3

調査結果をもとにグラフィックを開発

調査結果から、他のメーカーは製品開発にストーリーを重視していたり、自然のモチーフを活かしたデザインにしていることがわかりました。またプロダクトとUIのデザイン統一がされていることで、ブランディングを強く意識した印象的な製品もありました。そこでお客様に対して、調査を踏まえて大きく4つの方向性でデザイン提案を行いました。

A:ブランドカラーを際立たせ、シンプルで清潔な印象を与えるデザイン

B:ブランドカラーを基調にし、手作り感や親しみやすさが感じられるデザイン

C:物質的なモチーフとしてグラス表現で透明感を取り入れつつ、最新のUIトレンドを意識したデザイン

D:製品ストーリーを感じられる素材感を意識したデザイン

デザインスタディは各案に対してカラーバリエーションやフォントの差し替え、アイコンテイストの複数提案など含め、20画面ほど作成し議論を重ねてブラッシュアップを行いました。

調査結果をもとにグラフィックを開発

制作上の課題と解決

1. 調査分析レポートに注力

今回はフラッグシップモデルの画面デザインだけでなく、その前段階である調査・分析の依頼もあり、レポートの精度を高めることに尽力しました。デザイン開発に資する有用な情報を得るため、広範囲にわたる調査・分析を実施。レポート自体もお客様にわかりやすく見やすいものになるよう工夫をしました。

2. マーケティングの理解向上

新たなフラッグシップモデルにはどんな画面デザインやUI/UXが必要か。自ら調査分析に関わり、競合他社との製品比較や現行製品のユーザー評価を念入りに行ったことがデザインを開発するうえで役立ちました。市場を深く理解することで、単なる感覚的なデザイン提案ではなく、エビデンスに基づいたデザインの方向性を打ち出すことが可能になりました。

3. 多種多様なデザイン展開

今回のミッションは製品に実装するデザインの制作ではなく、デザインの方向性を多角的に提案することでした。デザインのクオリティに加え、コンサルティング的な要素を含んだ知見が必要とされるなかで、最終的に3つのデザインプランを提案。新しいアイデアを必要としていたお客様のご要望にお応えすることができました。